マネーサイト「マネーの達人」編集長インタビュー

2017年12月にイードメディアにジョインした「マネーの達人」。200人以上のマネー専門家・知識人が、保険、住宅、不動産、貯金、家計、節約、年金、税金、投資、相続、介護、葬儀など幅広い分野のマネースキルを学べるコラムやレポートを執筆するメディアで、2012年の開設以来成長を続け、現在では月間120万人を超える利用者を誇ります。また、大手ポータルサイトやニュースアプリなどにも記事を配信しています。

今回は「マネーの達人」編集長の北山秀輝氏に同メディアについて話を伺いました。

マネーの達人 編集長:北山秀輝氏

ーーー「マネーの達人」とは?

200名以上のお金の専門家が執筆するマネーのあらゆるジャンル(住宅、保険、家計や貯金、節約、税金、相続、介護など)のコラムを掲載しているWEBメディアです。読んでいるだけでマネースキルのアップにつながります。毎月123万人以上の読者に読んで頂いており、リピーターもサイト創設以来、右肩上がりで純増しています。

ーーー「マネーの達人」を立ち上げた経緯を教えてください

「人生100年時代」と言われ、私たち日本人の寿命が延びる一方、日本の社会的な仕組みは様々なところで限界がきています。昔のように給料は右肩上がりではなくなり、増税が目立ちます。年金もいままでのように期待はできず、国も自分の老後は自分でなんとかしてくださいという方向になってきています。

お金について自ら学び、行動することが求められる中、いままで自分自身が学校などで体系立ててお金について学んだことがないことに気が付き、そのギャップを埋めるようなメディアの必要性を感じました。お金のことは“知っているかどうか”で差が出ることも多いです。読者のマネースキルアップにつながり、読んで役に立ったと感謝される情報を届けたいと思い、2013年に立ち上げました。

ーーー読者層はどんな方たちでしょう

幅広い世代の方に読まれていますが、最も多いのは【30代~40代】です。結婚などで、ライフスタイルが大きく変わる時期でもあります。それにより、教育費や住宅ローン、保険や投資に関心が強まってくるのに加え、親の介護や相続などにも関わってくることが増えるため、この層からの注目がもっとも多いのではないかと考えています。反対に変化の少ない10代や20代前半の読者は少なめです。全体の男女比では女性が6割強と多めですが、カテゴリによって読者層は異なります。節約や家計ジャンルは8割女性なのに比べ、投資は男性の割合が多いなど、興味の差が顕著に現れているのが面白いです。

ーーーどういった記事が人気なのでしょう

いままでの累計ですが、こんな記事が良く読まれています。

4人家族の食費を月3万5000円におさめる方法 (1,076,055 views)
パートが社会保険に入ったら夫婦の手取りはどうなる? 「働き損」が嫌なら知っておくべき社会保険の知識 (1,014,540views)
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100均で買える「他では100円以上で売ってるモノ」オススメ4選 (437,771views)
老後資金は「最低限1,500万円」あればいい (338,242views)
医療費控除の誤解ベスト7 全て勘違いしてませんか? (345,349views)
※viewは累計(2018年1月18日時点)

ーーーなるほど。どれも気になるテーマですね。

“節約”“貯金”などは読まれやすいジャンルですが、近年は“社会保険”や税金の“「〇〇〇万円の壁」”という内容や、“年金”、“医療費控除”などの税金、“老後資金”というテーマの閲覧が伸びていると感じます。どれも知っているかどうかで大きく差がついてくる内容です。5年ほどサイトを運営していて感じるのは、読者のお金に対する漠然とした不安です。

サイトを通じてコメントや記事に関するリクエストを頂いたり、LINEアカウント(LINE@ 友達4,000名以上)から相談をいただくのですが、将来のお金に関して漠然とした大きな不安を抱いており、投資など何か将来につながるような行動を起こさなければと感じてはいるものの、何からどう始めたら良いかわからないという方がとても増えているように感じます。

ーーーマネー関連のサイトはここ数年で急激に増えました。他のサイトと何が違うのでしょうか?

「マネーの達人」の強みは、寄稿者のレベルの高さと、編集部と寄稿者の結びつきにあると思います。その結果、サイト滞在時間が長く、読了率も高いです。(popin.incによる業界内比率)

独自のネットワークにより内容の濃い記事を執筆できる寄稿者を抱えています(経済ジャーナリストの荻原博子さんなどの著名人も)。また、編集部が常に読者の声や世の中の話題にアンテナを張り、定期的な読者アンケートを行っています。常に読者の関心事を把握し、内容に応じて執筆者に個別に依頼することで、旬で、かつ読者のかゆいところに手が届く記事を届けています。

また、編集部員も読者に近い目線で企画を考え編集ができるよう、同年代、近い環境の方を採用しています。読者に子育て中の女性が多いことから、実際に5歳~中学生のお子さんの子育て中の方もいます。保育園のお迎えがあるので時短で勤務してもらっている方もいます。

記事はライターさんや執筆者が一人で勝手に作るものでも、編集部のみが指示して書いてもらうものでもなく、 “一緒に作り上げていくもの”だと思っていますので、執筆者さんとのコミュニケーションを常に大切にしています。これは競合メディアの方も見ているかもしれないので、あまり言いたくないのですが、毎朝起きてもっともパワーのある時間をつかって、前日に掲載した全ての記事に対して、記事の良かった点や、改善点、感じたことなどを書いて執筆者に送っています。これをやっている編集部は少ないようで、とても喜ばれます。こういう地道な努力の積み重ねで、読者にとって魅力的な記事が生まれるかどうかが変わってきます。

ーーー読者参加型の企画などは行っていますか?


2つご紹介します。1つは『サラリーマン川柳のマネー版』。普段感じているお金に関することをクスっと笑える川柳にして投稿頂く企画です。

「マネーの達人」川柳 結果発表!
https://manetatsu.com/senryu/
https://manetatsu.com/2017/09/102473/

・財産を 受け継ぐ犬を 奪い合い
・私より 食べているのに シニア割
・買い取りで メッキと知った 彼の愛
・「マイナンバー 1等いくら?」 祖父が聞く

など、一か月半程度の応募期間でしたが、合計2,544句の応募を頂きました。

もう1つはすでに2回開催しております『100万円投資バトル』です。

第2回100万円投資バトル(最終結果確定)
https://manetatsu.com/2017/05/94406/

もし100万円を投資したら、3か月後にどれだけ資産を増やせるか競争する企画です。個人戦はもちろん、寄稿者チーム(投資系の記事を執筆している4名)と読者チームに分かれ、チーム戦でも行います。

前回、個人戦では「串カツ田中(3547)」の高騰を的中させた寄稿者が1位になりました。チーム戦では、以下のようになり、寄稿者チームがさすが!勝利を得ました。

チーム寄稿者:+48万1729円
チーム読者:-28万8985円

ーーーどういった企業様に「マネーの達人」を活用してもらいたいですか

お金に強い関心を持っている読者に“なにか提案をしたい”企業様に幅広く活用していただきたいです。特にお金に関する問題の解決や、役立つサービスを持っている企業様にはぜひ活用いただきたいです。読者もそんな情報を常に探しています。

ーーー「マネーの達人」の今後の展望や目標を教えてください

読者から「記事を読んで助かった。ありがとう。」というメッセージを頂くと編集部全員とてもモチベーションが上がります。
また、“お金の教育”が必要だということについてもサイトを通して認識していただけるといいなと思っています。
そして、お金のことなら「マネ達」だよねと言っていただけるよう、日本でもっとも知名度が高く、感謝が集まるメディアにしていきたいです。

マネーの達人媒体資料(2019年7月~9月期)

<書き手:メディア事業本部 副本部長/デジタルマーケティング部 部長 森 元行>